ひなたぼっこ~先生の、隣~
ガシャーン
「「あ…」」
クラス中の視線が、泰葉に集まる。
机のすぐ横の床を見ると、無残にひっくり返ったお弁当箱の姿が…
「アハハ、泰葉。何してんのよ」
無残なお弁当箱を指さして、香奈が笑い出した。
その笑い声に、クラスメイトが集まってくる。
「うわ…妹尾さん、大丈夫?」
「…うん、ありがとう」
急いで床に広がってしまった、お弁当箱の中身を拾う。
「香奈、笑いすぎ」
「妹尾さん、かわいそう」
いまだに笑い続ける香奈に、批判の声が出るが…いつの間にか、話題の的は香奈に向けられていた。
売店で、何か買ってこようー…
泰葉は静かに教室から出て、一階にある売店へ向かった。