ひなたぼっこ~先生の、隣~
「あら…プライベートな時間を邪魔してすいません」
「?…いえ」
「ほほほ。失礼します」
軽く頭を下げると、生徒の保護者は立ち去った。
「何?誰かのお母さん?」
「あぁ…保護者の方だ」
「誰のお母さんだろうね。なんとなく、隣のクラスの智徳に似てた感じはしたけど」
「そうか?」
「ま、いいや。早く行こ」
「あぁ」
再び、階段を上る。
ふと…背中に視線を感じた。
振り返ると、立ち去ったはずの生徒の保護者が見ていた。
目が合うと、慌てて視線を逸らした。