ひなたぼっこ~先生の、隣~









「やっと、わかったんですか?」




低い声…だけど、まだ若い男の声が聞こえた。





勢いよく起き上がる。





「お前…いつ来た?」






目を見開き、さっきまで麻生の母親が座っていたソファーを見つめる。







「立川ー…」





「今、ですよ。先生」




少し笑みを浮かべ、立川が答えた。









「…今は生徒と接するのはまずいんだ。悪いが、帰ってくれ」




髪を整えながら立ち上がる。








「…俺、妹尾さんに告白しました」









ピタリと、髪を整えていた手が止まった。









「…そうか」







再び手を動かすが、うまく髪が整わない。







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