ひなたぼっこ~先生の、隣~
「妹尾さんがいるから?」
「いや…妹尾とは別れたから関係ない」
"別れた"という言葉に一瞬だけ、麻生の表情が曇った。
「俺の中には、"教師としての俺"と"ただの男としての俺"がいる」
「何…それ…」
「自分でもよくわからない。けど、そのせいでお前を傷つけたのは悪いと思ってる」
「傷つけた…?」
「お前の想いを知っていながら…」
ドン
「いてっ…」
胸に鈍い痛みが走る。
「…謝らないで…」
麻生の右手の拳が、胸を叩いた。
「私から、離れていくようなこと言わないで!!」