ひなたぼっこ~先生の、隣~
「…お前は、俺が側にいることで満たされたか?」
俺の問い掛けに、麻生が目を見開いた。
「本当は、違うんじゃないのか?」
さっきまで流れていた涙が、止まった。
「お母さんに、甘えたいんだろう?」
問い掛けに一瞬だけとまどった顔をしたが、すぐに首を横に振った。
「大丈夫だよ。何言っても受けとめてくれる」
麻生の髪をくしゃっと撫でる。
「お前のお母さんだろ?一度くらい、本音でぶつかってもいいと思う」
再び、たくさんの涙が頬をつたう。