ひなたぼっこ~先生の、隣~
さっきまで香奈の喋り声が車内に響いてたから、急に静かになったように感じる。
「高橋先生って、モテますよね」
さっきまで黙っていた立川が、唐突にそんなことを言い出した。
「は?何だよ、急に・・」
後部座席に座っている立川と、バックミラー越しに目を合わせ言った。
「冷たいことを言いながらも、さりげない気遣いができる大人」
「・・・気持ち悪いな、褒めても何もでないぞ」
「そういうところに、女の人は惚れるんでしょうね」
「やめろよ。生徒にそんなこと言われると、サブイボが・・」
「・・・」
立川くんが言ったことは、香奈のことを言ってるんだとすぐにわかった。
先生は、香奈の想いに気付いているのかなー・・・
「それじゃ、ありがとうございました」
「おう。明日な」
「妹尾さん、またね」
「え!?あ、うん。また明日・・」
ハッと気づくと、いつのまにか隣に座っていた立川が車の外にいた。
次は、立川くんだったのか・・・・ってことはー・・・
ドクン!!
今から先生と・・・
二人っきりー・・・