ひなたぼっこ~先生の、隣~
自宅に到着すると車から降り、麻生の後ろを付いて行く。
チラチラと麻生が、後ろを気にするように振り返る。
そのたびに、"大丈夫"と心の中から伝えてやる。
玄関の扉を開け、 麻生は母親を呼ぶ。
俺は、少し離れた場所から見守る。
「…あら、高橋先生!」
俺の存在に気付くと、母親は慌てて頭を下げた。
軽く会釈をし返す。
「お母さん…話があるの」
真っ直ぐ母親と向かい合い、麻生が話し出す。