ひなたぼっこ~先生の、隣~
先生が前から人気があったのは知ってたけど…
特定されて言われると、気になっちゃう。
それに、学年一可愛い生徒。
全てに、私は負けてる気がするー…
「皆のとこ行かないのか?」
ビク
驚いて見開いたままの目を、後ろに向ける。
「先生!」
「おぅ。夏休み楽しんでるか?」
ニカッと笑い、頭をぽんっと叩いた。
泰葉の声が大きかったためか、他の生徒も先生の存在に気づいた。
「あ、高橋来た!」
「先生ー!早く」
生徒達が手を振って呼んでいる。
「誰だ、今呼び捨てしたの!補習になりたいか?!」
いつも通りの先生。
ただ違うのは、今日はスーツじゃなくて…Tシャツにジーパン。
先生じゃないみたいー…
「妹尾は行かないのか?」
「え…あ、後で」
「そっか。絶対来いよ?」
と言うと、先生は生徒達の元へ走って行った。