『妄想物語』
向こうから息を切らしながら◇◇が走ってきた。
すると隣の彼女が立ち上がり、◇◇を見て嬉しそうに笑う。
そしてまず隣のベンチの彼女に声をかける。
「ゴメン。
仕事長引いて走り回ったけどケーキ買えなかった。
ショートケーキすら。
本当ゴメンな。」
笑いながら首を振る彼女に安心した表情を見せた後、そうそうと彼女の手を引いて2人でこちらにやってくる。
「で、実はコイツ、親友の○○。
わざわざメリークリスマス言いに来てくれたんだよ。
○○、言ったことなかったかな?
俺の彼女です。」
◇◇は私に彼女を紹介してきた。
「まさか、隣にいたあなたが◇◇の親友さんだなんて。
はじめまして。
いつもお話聞いてます。
素敵で尊敬する親友さんだって。」
彼女はそう言って◇◇に笑いかけた。