私と彼の関係
第一章 初対面
 私は家の前で深呼吸をした。

 その家の表札には宮野と書かれている。


 私の心臓はいつになくドキドキしていた。


 家の場所も知らずに、ただ、遠くから名前を聞くだけの日々。


 その彼の家が目の前にある。


 こういうことになったのは、そう。


 一ヶ月ほど前の出来事だった。

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