私と彼の関係
「さあ。とりあえず数ヶ月様子を見てみたらって話になっていたから、それとなく聞いていたのかもね」


 だから、なんだろうか。


「どうかしたの?」


「なんでもない」


 このことを知っていたから、勉強を教えてくれていたんだろうか。


 転校になると大変そうだから?


 それとも宮野君が一緒にいたいと思ってくれるから?



 そこまで考えて、後者の考えだけは否定しておくことにした。


 そんなのうぬぼれでしかないって分かっていたから。


 私が引っ越そうが、彼にはあまり関係ないような気がしたからだ。



 それに前者であっても嬉しいことには変わりないから。
< 134 / 235 >

この作品をシェア

pagetop