私と彼の関係
 彼が返事をしてくれるまでの時間が、長くて苦しかった。


「いいよ。どこに行く?」


「え」


 宮野君とどこかに行きたいばかりでどこに行くかは考えていなかった。


「水族館」


 考えて、無難な場所を告げる。


 彼は涼しい顔で受け入れてくれた。


「いつがいい?」


 明日も明後日も特別用事はなかった。


 だから一週間後なんて時間にする必要もない。


「明日でいい?」


 彼はその時間を受け入れてくれた。


 私はその場で宮野君と別れ、家に帰ることになった。
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