私と彼の関係
「着替えてくるね」


 あいには悪いけど、そんなにおかしいなら普通の洋服のほうがいい。


 そんなにコレはだめだったのかな。自分で見て、おかしいと思えないのがやばいかもしれない。


「別にいいんじゃない。せっかく着たんだし」


「でも、宮野君は顔を合わせようとしないし。それなら」


「似合っていると思うから」



「本当に?」



 うれしくなって、思わず反射的に宮野君の顔を覗き込んだ。


 そのとき、宮野君の顔が一気に赤くなる。


 それを見て、私のほうが恥ずかしくなってしまうくらい。


「え、あの」


「だからそういうことだよ」


 もしかして、照れ隠しだったのかな。


 私は素直に彼の言葉を受け止めて、そう思うことにした。
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