ばーか、だいすきだよ。
キーンコーンカーンコーン



チャイムが鳴って、今日も学校が終わる。

結局ちっさは、今日一度も保健室に行かなかった。

休み時間に松永アツキがうちのクラスに来た。



その光景を――

一人の男が眺めていたのを、わたしは知ってる。



「リュウ、ちょっといい?」

どんな顔で見ていたのかも――


「…なんだよ」

ぶっきらぼうに言うコイツ。

カッコイイ、なんて思わない。思ってたまるか。


わたしは…決めたんだから。

もう、決めたんだからね。


ずっとずっと続いてきた、この”幼なじみ”の関係を――

三角関係、とか呼ばれるこの関係を――



ぶっ壊すことを。




「竜晴、ちっさのこと好きでしょ?」
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