ばーか、だいすきだよ。
「…ゆんちゃん?」


ぱちりと目を開く。

どれくらい前のことを…思い出していたんだろう。


「なんでもないよ」


わたしはにっこりと笑ってみた。

なんだかこの頃は、懐かしい記憶が巻き戻される。

わたしの中に眠っていた…記憶が。


「ねえ、ゆんちゃん」

「なぁに?ちっさ」


ちっさは何か思いとどまった顔してる。

こういう時は…

「ちっさ!ちゃんと言って!」


ちょっとだけ喝を入れる。

そしたら… 「う、うん!!」 ちっさは顔を上げる。


ちっさのこと、なんでも知ってる自信ある。


ちっさはわたしのこと、どれだけ知ってるのかな?


それだけは、どうしてもわからないなぁ…
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