王子様はカリスマホスト
リビングに通されたあたしは、部屋の中をきょろきょろと見回した。

「そこのソファーで休んでてくれるかい?今部屋の準備してくるから―――」

そう言うと、叔父さんはリビングを出て行ってしまった。

あたしは仕方なくリビングの中央に置いてあるソファーのところまで行き、そのソファーにかけられていた水色のソファーカバーにそっと手を伸ばした。

「―――きれいな色」

淡い水色は、まるで空のようにきれいな色だった。

そのままそのソファーに座ろうとして―――

突然ソファーカバーが動き、何かが盛り上がってきた―――

「きゃあああーーーーー!!」

突然のことに悲鳴を上げ、目を瞑って座り込む。

すぐに、バタバタと走ってくる足音。

「―――唯菜ちゃん!?どうし―――あ」

叔父さんの声が止まる。

そして

「―――っせーな・・・・・。鼓膜が破れるっつーの」

頭上から聞こえてきた声に顔を上げると、そこには―――

「いきなり悲鳴あげんじゃねーよ。俺は幽霊か」

金髪碧眼の超イケメンが、あたしを冷たく見下ろしていた―――
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