透明な私

愛菜と宏紀が
付き合い始めたのは
大学に入学した年の5月


宏紀の死んだ
冬の1月の間に


宏紀と何度か会った。

宏紀が私に連絡を
入れる時は決まって
愛菜が一方的にキレて
喧嘩をした時だ。


最後に会ったのは
クリスマス前の事。

「また喧嘩したんだ?」

“何の事でキレてるのか
わかんねーよ”そういい
煙草に火を付ける姿は
何度見てもドキドキする


何で彼を好きに
なったのかなんて
わからない。

ただ毎日、横にいて
居心地が良かった。

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