透明な私
クリスマス前の日は
どこに行っても
騒がしくて、それが
私と宏紀を変えたのかも
しれない。
宏紀が愛菜を愛していた
のは知ってたのに、
その日、私は越えては
いけない線を
越えてしまった。
何気なく寄った彼の家で
お酒を飲み、そのまま
押し倒された。
犯されるように
腕を縛られ、
目隠しをされた。
だけど、
抵抗はしなかった。
宏紀はムシャクシャして
私を利用しただけなのに
それで良かった。
下手に優しくされたら
きっと期待してしまう。
もしかしたら
愛菜と別れてくれるかも
しれない…って