俺様系彼氏
「そーえば…何で涼、引っ越して来たの?」
「知んねぇ。勝手に兄貴が引っ越すとか言い始めて、それでついて来た」
「高校、受験したんでしょ?
独り暮らししちゃえばよかったのに」
「受験はしたけど別に行きたい学校じゃなかったし。この学校の方がいい」
「へぇ〜。お母さんは?」
「いねぇ。俺の親、離婚してるから。親父は仕事人間で全然帰って来ねぇから兄貴と住んでんの」
「なんか…ごめん…」
涼にそんな過去があったなんて…。
「んな寂しい顔すんなよ」
涼は私の頭を撫でた。
なぜだか私の胸は、きゅんとしてしまった。