「「キミに…」」 (梓&由浩)
プロの勧誘が来たとき、
隣には梓がいた。
自分の事のように喜ぶ梓を、
好きだと思った。
一緒に喜んで、
一緒に苦しんで、
一緒に泣いて、
一緒に笑って、
一緒にいた。
プロの話があってから、
練習にも参加した。
朝練には参加しないけど、
放課後の練習には参加した。
かわいい後輩のアドバイスもあるし、
厳しい監督からの言葉もある。
自分の実力を上げるのが、
楽しいと思った。
底を作りたくないと思った。
練習には梓も参加していた。
って言っても後輩マネの手伝い。
ほとんどは就職勉強していた。
プロのドラフト会議当日。
3球団から指名があった。
パリーグに属する地元と、
セリーグから1球団。
パリーグからもぅ1つ指名があった。
欲を言えば地元の球団があった。
梓にも会えるし、
地元は落ち着くし…。
そこの球団は2番目に引いて、
最初に俺を当てた。
俺は地元の球団から
高校生ドラフト1位で入団した。