-sad and painful-
・・・・・・・・・

重く長い沈黙が続く。

「あの、あのね・・・
昨日はゴメン。
本当は琉香の事
すごく頼りにしてた。
でもなんか
うまくいかないことばっかで
琉香に強く当たっちゃったの。
ほんとにごめん。」

琉香の顔からは

いつもの笑顔が消えていた。

(もうダメだ・・・
琉香とはもう友達に戻れないんだ。)

心の中でそう思った。

「あたし・・・
結構傷付いたんだ。
でも昨日ずっと咲の事
考えてたんだ。
それでね、やっぱり
ほっとけないって思ったの。
だから・・・
こっちこそゴメン。
全部分かったようなふりして
本当は何も分かってなかったんだ。」

「あたしたち、友達に戻れた?」

今にもこぼれそうな涙を

必死にこらえあたしは問いかけた。

「うん、もちろん。
咲が友達じゃなきゃ困る。」

「あたしも困る。」

そう言ってふたりは

日が暮れるまで泣いた。
< 26 / 55 >

この作品をシェア

pagetop