-sad and painful-

「それじゃ、また明日ね」


「え、あ…うん」



お互いに落ち着いた頃
琉香が言った。

また明日

貴とも
そんな約束
してたっけな…
だけどあれが
最後に見た
貴の笑顔だった



「大丈夫だよ咲!!
私は絶対にそばにいるから。
いつでも咲の味方だからね」



不安そうな顔を
していたのかも知れない
いきなり琉香が
そんなことを言い出した

だけど

琉香の言葉は
私の心の中の
なかなかやまない雨を
晴らしてくれる
太陽みたいに
暖かかった



「うん、約束だよ!!」



指切りをしてから
軽い足取りで
家に帰った
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