-sad and painful-
「懐かしいな…」

朝だから
誰もいない

小さなすべり台
砂場には
誰かが忘れたシャベル
仲良く並んだ
二つのぶらんこは
寂しそうに
小さく揺れていた

ここは
貴と約束をしたときに
待っていた公園

あの日から
来ることはなかった

思い出すのが
怖いから…

小さいときから
よく一緒に遊んでた
ここに来るときは
いつも隣に貴がいた
そんな公園が
大好きだった…

だけど

貴がいなくなってから
恐ろしい場所に
なってしまった

だってここには
あまりにも

貴との思い出が多すぎる

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