-sad and painful-


開いたページは集合写真。
真ん中の方でじゃれあいながら幸せそうな笑顔でピースをしている男の子がいた。


上には3年2組と書いてある。
間違いない。



「貴……」



静かにポツリと呟く。




何でなんだ。
何で
何で



何で!!!!!



どうしてこんなに幸せそうな笑顔で笑っている人間が消えた?!


偽りの笑顔?
私は偽りの笑顔を見ていたの?


それとも、貴は偽りの笑顔を貼り付けてまで隠したい感情があった?


それは私は知らない。
私は信用されていなかったのか。


結局、幼なじみってたってこんなもんだ。


そう、考えたら息が吸えなくなって、ヒュッという音が鳴る。

それと同時に、涙がぼろぼろ零れた。
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