-sad and painful-
貴の彼女は
私とは正反対の人
綺麗でスタイルがよくて
学校でも評判だった

「必要以上に貴くんに近寄らないで」

何度も釘を刺された
仕方ないじゃん
親同士が仲良しなんだし
幼なじみなんだから

「咲って平和そうでいいよな。
俺、すっげー苦労してんだけど」

いつかの学校帰りに
貴に言われた言葉。

誰のせいで呼び出しくらって
気苦労してると思ってんの。

何も知らない貴に
そう言ってやりたかった。
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