【短編】 ききたいこと

 これは、罪だ。
 明かに、罪だ。
 私は罰を受けるべき行いをした。

 ―――けれど。

 改めて登録画面を開いてみる。

 ―――藤堂先生

 番号を見つめる私に、先ほどまで感じでいた後ろめたさはこれっぽっちもなくて、
 むしろ、あたたかな幸福が全身を包んでいくのを微睡みの中に感じていた。

 まぶたを閉じると現れる、愛しき顔が私に向かって笑いかける。


 ……先生。
 私やっぱり、せんせが、好き―――。


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