冬季限定!!ホットジャー
食べると中途半端に魂が出てきてしまう「死ん茸」。
一度意識を失い口から魂が出るらしいが口を塞いでいるか出てきた魂を押し込めば大丈夫だとか…。
「明らかにあの性格、しゃべり方、雪だるまだな」
「そうですね、妙に突っかかってくるあたりバッチリ雪だるまですね」
去年も手こずった雪だるま、日下部さんとの死闘。
その日は雪が積もっており最悪であった。
わらわらわらわはわらわら出てくる日下部さんの子分たち、結局最後は一面に水をかけ凍らせ、湯をまいて溶かしたが割りに合わない仕事だったと藍川はごちっていた。
チラリと緑間のリュックを見ると、藍川はため息を吐き出した。
今回も割りに合わない仕事に足取りも重くなる。
「あの冬将軍と雪女と雪だるま、1人ずつ倒せば楽なんですけどね」
「あいつら仲良しこよし三人組だからな、なかなかそうも…」
ひゅううぅぅぅー。
「…さむ」
突然の北風に厚着をした藍川が震えた。
ちらちらと雪が漂う。