冬季限定!!ホットジャー





「強いのは俺たちだ、きたけりゃ着いてきてもいいんだぜ、菊地」



「………ぁ」




差し伸べられた手の先にはレッド(菊地)がいる。



目を更に大きく見開いて驚くが顔には驚きや恐れ、記憶の底から何かを見つけてしまった悲しみがぐしゃぐしゃになって現れていた。



「チャンスは一度きり……こいよ菊地」




手が一度ゆらりと揺れた。

レッド(菊地)には手招きをしているように見えた。


もう二度と見れなくなるかもしれない蜘蛛の糸。



実際には矛盾を矛盾で隠す汚い世界に籍を置くちっぽけな自分が嫌だった。



嫌だったから変えたい。











いや、


違う………



いつも逃げたいだけなんだ………。




ここじゃないところに行って赤ん坊から育つように生まれ変わりたいと思っていたんだ。



天から糸が伸びてるならば人を蹴落としてまで昇りたいと………



そう考えたらおかしい?


いや、みんな思ってるさ……僕だけじゃないはずだよ………。


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