冬季限定!!ホットジャー



ヒュッと、レッド(菊地)の掌が空を切り、黄木の太陽マークTシャツが嘲笑うようにニコニコしている。




「遅いなぁ、お前」


馬鹿にしたように笑われてもレッド(菊地)はまた手をだした。



何度も何度も掴むのは降る雪ばかり、相手は雪上にいて、なんともフットワークが軽い!




と、そこに黄木は視界のすみにある物が飛んできた。



「効かねえよ」




バスっ



砕け散る雪玉。




雪玉を握るブルー。




ギュッギュッと掌で雪が鳴くのも無視してしこたま固める。





「雪、うんまいんだろ?握ってやるから食いな」




「てめぇ……!?」





黄木・日下部さんは怒りにブルーを睨んだ。



手袋をしているとはいえ、人間の雑菌まみれの手によって握られた雪玉など食べたくないからである。




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