三日月
「・・・瀬知・・・と、ゆき・・・。何で・・・?」


私が喋ると瀬知がこっちを見た。



「しいか?!こっ・・・これは誤解だから!!」


「瀬知・・・」


「あっ、・・・ごめんね、しいか。なんかここにいたら瀬知君にいきなりせまられたんだぁ」




(なにそれ・・・。)



「はっ、・・・はぁ~?!松木何言ってんだ!!お前が・・・って、しいか!!」


私は無我夢中で教室を飛び出した。


何がなんだかわからなかった。


「待てって、しいか!!」

後ろから瀬知が追いかけてくる。

瀬知の足じゃすぐにつかまるだろう。


「ごめん!!!今瀬知の顔見たくない!!」


「・・・!!!しいかっ、前!階段!」


(え?!)


「きゃっ」



足がすべって階段から落ちた。

高さは2m以上あると思う。

しかし、痛くなかった。


私は何か温かいものの上に倒れていた。

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