三日月
学校が終わると、私はすぐに『中村総合病院』へ向かった。
―――瀬知は今ここで入院している。
頭を強く打った時に脳に影響を及ぼしたらしい。
「瀬知・・・具合どう?」
「大丈夫だよ。今のところは・・・。」
「ごめんね・・・。私が学校に来なければ・・・。」
「その話はいいって。」
「今日クリスマス・イブなのに雪降らないね。」
「この日に決まって雪が降るわけではないだろ・・・。
あ・・・これ・・・。」
瀬知はそういうと、ベッドの横にある小さな紙袋を指差した。
「これが・・・どうしたの?」
私が訊くと、瀬知はその日初めての笑顔を私に見せた。
―――瀬知は今ここで入院している。
頭を強く打った時に脳に影響を及ぼしたらしい。
「瀬知・・・具合どう?」
「大丈夫だよ。今のところは・・・。」
「ごめんね・・・。私が学校に来なければ・・・。」
「その話はいいって。」
「今日クリスマス・イブなのに雪降らないね。」
「この日に決まって雪が降るわけではないだろ・・・。
あ・・・これ・・・。」
瀬知はそういうと、ベッドの横にある小さな紙袋を指差した。
「これが・・・どうしたの?」
私が訊くと、瀬知はその日初めての笑顔を私に見せた。