i want,

サラサラの金髪は胸下まであり、相変わらずくるりとした目の上で、前髪は綺麗に揃えられている。昔から変わらない愛らしさを持っている綾だからこそ、似合う様な雰囲気。
確かにそこらのギャルよりも、綾はよっぽど目立つだろう。

髪こそ茶髪だけど、比較的落ち着いているさととは雰囲気が違う。

それでも変わらない二人の間の関係に、あたしは胸を撫で下ろした。

昔からずっと、変わらないものもあると、この二人なら証明してくれそうな気がしていたから。

「よし!あおも来たしもっかい乾杯するかぁ!」
「ほら、あおビールビール!」

そんな綾に、無理矢理ジョッキを渡される。並々と注がれたそれは、今にも泡が溢れそう。

弾ける泡が、自然とあたしの気持ちも高揚させた。

「かーんぱーいっ!」

ガツンッとあちこちからジョッキのぶつかる音が響く。

弾け飛ぶ泡が、キラキラと輝いていた。













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