i want,

「あおいちゃん」
「やだ」
「合コンしよ!」

「だからやだってば」、予感が的中したあたしは、見ていたDVDを棚に戻してため息をついた。

「彼に集めてもらってよ!」
「やーだ」
「大丈夫!彼には手出さへんし!」

何故か理名まで乗り気になっていて、あたしは「そんなんじゃないって」と呆れて言った。

「無理。向こう忙しいやろし」
「大丈夫!うちらが暇やからいくらでも合わせる!」
「んなこと言われても…」
「日程人数は任せる!全部合わせるから!」

「決定~!」と、二人妙にテンション高くハイタッチを交わす姿を見て、こうなったら断れないとあたしは悟った。

さっきまでアクションやホラーばかり見ていた二人は、「合コン♪合コン♪」と鼻歌交じりでラブストーリーの棚に向かう。
そんな彼女達の背中を見ながら、どうヒカルに言おうかと考え、気分が滅入る自分がいた。

















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