i want,
何でだろう。
何でヒカルなんだろう。
沢山出会ってきた。沢山感情も知った。ヒカルだけじゃない、沢山、きっかけはあったはずなのに。
ヒカルじゃないとダメなんだって、どこかで幼いあたしが叫んでいる。
…知らなかったな。
あたし、泣き上戸だったんだ。
ヒカルの背中で、震えが伝わらない様に、あたしは静かに泣いた。
…ヒカル。
あたし、今でもヒカルが好きなんだ。
ずっと、誤魔化しながら来たけど、今ヒカルの想いを聞いて、やっぱり強く思った。
ヒカルが好き。
色々経験して、色々感じて、大人になった今、あの頃の自分もヒカルも全てひっくるめて、その一言が言える。
好きなの、ヒカル。
ヒカルの声が、横顔が、襟足が、発する言葉が、何もかもが。
全部あたしのものだったらいいのにって、ずっと、ずっと、遠い昔からずっと、変わらずに思ってる。
それは、もう、何でなのかなんてわからない想い。
好き、ヒカル。
好き。