i want,



…「6番誰けー?」

ガヤガヤとざわついた教室。
即席のくじを手に、みんなはうろうろと自分の席を目指す。

「あお、何番?」
「ん?12番」
「よかったねー、神ちゃん24番じゃったよ」

「ようやく解放じゃ」、笑いながらさとに視線を送った。
一番前の席になってしまった様で、むくれっ面をしている。そんなさとに向かって、「ざまーみろ」と笑いながら呟いた。

「12番って隣誰…」
「あおっ!」

手に持った紙切れを掲げて叫んだあたしの後ろから、みどが飛び付いてきた。
驚いて振り向く。

「なん!?」
「あお12番なんじゃろ?お願い、変わってっ!」

ぱんっと手をあわせて、小声で呟く。眉間にしわを寄せて、あたしも合わせて小声で呟いた。

「なんで?」
「12番、隣垣なんよ!」

「かき?」、耳に慣れない呼び名に首を傾げた。

「前、お泊まりの時暴露したやん!みどの好きな人…」
「あぁ!」

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