氷の女王に口付けを
美優は恨めしそうに俺を見つめる。
「諦めたら怒るって、さらに私を追いこんでどうすんのよ!」
枕が俺の眼前に飛んできた。
ギリギリで腕でガードすると、高そうな枕が病室の床に落ちた。
後でこれ、変えてもらわないと。
枕を拾って膝の上に置く。
帰りがけに看護士さんに頼むか。
「だけど結果オーライだったろ?」
美優小さく唸ると頷いた。
「うむ。素直でよろしい」
「ふーんだ。私の裸見て動揺してたくせに」
「なっ!? 動揺なんてしてないからな!」