氷の女王に口付けを
にこやかな表情から一転、真面目な顔に変わる。
お願いってなんだろう?
昔俺が着ていた衣装が欲しいのだろうか。
それなら喜んで提供するけど、なんだかそんな感じではない。
もっと真面目というか、大事な話っぽい。
「タクさん。僕がジュニアに上がって、国際大会に派遣されるぐらいの選手になったら」
一呼吸置いて、龍君が言う。
「僕の振付師になってください!」
えーと……はい?
振付師? 誰が? 俺が?
龍君の振付師に俺がなるの!?