氷の女王に口付けを
∞回転
Kiss me
「とりあえず目を閉じてね」
突然立ちあがりそんなことを言う美優。
訳がわからないが、俺は逆らえる立場じゃないので黙ってそれに従うしかない。
ちょっと悔しいけど大人しく目を瞑ると、さらにその上から美優の手が当てられた。
これで完全に視界はシャットアウト。
こんなことをして、あいつは何をするんだろう?
美優の行動が読めなくて頭を抱えていると、ふいに唇に柔らかな感触が走った。
一瞬だけ触れるそれ。
目に当てられた手が退かれると、俺は目玉が飛び出るんじゃないかと思うくらい目を見開いた。
ま、まさか、もしかして……。
「なななな、なにしたんだよお前……」
語尾が震える。顔が焼けそうなくらい熱い。