氷の女王に口付けを

別に今のままでも個人的にはなんの問題はない。


振り付けを考えるのは楽しいし、将来コーチになりたい俺にとっては良い勉強にもなる。


けど、今後のことを考えると振付師をつけなければならないだろう。


振り付けというのはその人の感性が大きく出る。


感性は人それぞれ違う。様々な想いに触れることは俺自身の成長にも繋がるし、プログラムの質も上がるだろう。


新たな発見もあるだろうし、もしかしたら新境地の開拓にもなるかも知れない。


それになにより、プログラムコンポーネンツ(PCS)を向上させたい。


所謂、演技構成点と言われる表現力や芸術力を評価するもの。


PCSはスケート技術・要素のつなぎ・演技力・振り付け・曲の解釈の五つに分けられていて、ファイブコンポーネンツとも言われている。


俺はこの演技構成点がネックだった。


TES(要素点)とは違い明確な基礎点がないPCSを上げるには、個人の力だけでは無理がある。
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