氷の女王に口付けを

横目でチラリと様子を窺う。


あれ、この子どこかで見たことあるような……?


「おい、いい加減気付けよ」


「だ、大介?」


なんで大介がここに?


大介のシーズン初戦は、第三戦の中国大会のはず。


ここにいるはずがない。


「まさか、出場する大会を間違えたのか?」


「いくらタクさんでも怒るぞ」


「そうだよな。大介もこう見えて、もう高校生だもんな」


「……それってどういう意味だ?」


大介の眉間が寄る。
< 83 / 214 >

この作品をシェア

pagetop