大好きなキミへ
「もう私いくから、ちゃんと起きてよね」
「あれ?母さんたちは?」
「とっくに行った!!」
「あそ」
「じゃあね」
それだけ言い残して、加奈はドカドカ出て行った。
「・・・ったく・・・・。って・・・・遅刻ッ!!」
俺はすごい勢いでベッドから飛び降りて、支度を始めた。
あ~朝飯はいいや!!
「いってきまーす!」
誰もいない家に、そう叫んで俺は玄関を飛び出た。
うわーッ!!!やばい!!!あと10分で1時間目始まる!!
自慢じゃないけど、俺は一応、遅刻なんかしたことなかった。