大好きなキミへ

「もう私いくから、ちゃんと起きてよね」




「あれ?母さんたちは?」




「とっくに行った!!」




「あそ」





「じゃあね」




それだけ言い残して、加奈はドカドカ出て行った。





「・・・ったく・・・・。って・・・・遅刻ッ!!」





俺はすごい勢いでベッドから飛び降りて、支度を始めた。





あ~朝飯はいいや!!



「いってきまーす!」



誰もいない家に、そう叫んで俺は玄関を飛び出た。





うわーッ!!!やばい!!!あと10分で1時間目始まる!!




自慢じゃないけど、俺は一応、遅刻なんかしたことなかった。


< 91 / 338 >

この作品をシェア

pagetop