危険ナ香リ
へ、へ、変態養護教諭め!
いつか天罰がくだるに違いない!
放課後、神社にいってお祈りしてきてやるんだから!
そう誓い、チャイムが鳴るまでの間にはかれ続けていた変態発言に堪え、チャイムが鳴ると同時にダッシュで保健室をでた。
その姿を見て、佐久間先生は笑っているに違いない。
その姿が簡単に想像できてしまった。
「あれ?どうした清瀬。顔赤くね?」
「え゛」
教室に戻って一番最初に言われたのは、飛鳥くんのその一言だった。
まさか変態発言を受けてたから、なんて言えないよねぇ。
「ちょ、ちょっと走ってきたから……」
適当な言い訳をして、席に座る。
飛鳥くんは不思議そうな顔をしていたけれど、あたしは構う暇がなかった。
頭の中は、佐久間先生の変態発言と、デートのことでいっぱいだったから。
―――― だから祐がこっちを見ていたことも、柚乃ちゃんがこっちを見ていたことにも、気づかなかった。
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