昼間の月は淡くて白い 第二巻

*『物語の栞』

私の周りは

書庫のように

物語が踊る



端々を垣間見て

時々話を書き進める

でもあくまで

主人公がお話を作るから

主人公がお話を作れなくなった時

そっと助言をする

ただそれだけ




世界はくるくる

鼻唄のように

逃げてばかりじゃ

誰も救えない

自分すらも



強く

強く

ペンを握れ

強く

強く

物語を綴れ

間違いなく

それは自分の物語だと

大きな声で言えるまで





*
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