昼間の月は淡くて白い 第二巻
*『臆病者の望んだ世界』
路上のマンホール
地下を這う地下世界
巨大な世界の血流
上へ上へと上った水分は
胸の痛みを
能内の忌ま忌ましい記憶の残滓を
洗い流して
涙となって下界へ落ちる
優しい哀しみは
哀愁の香(か)を霧に変える
あなたは今幸せですか?
悲しい事はないですか?
胸が苦しくなった日は
和らげる力にならせて下さい
私が主人公の
物語なんかいらない
ちょっと重要な脇役
そのくらいでいさせて
主人公が困った時に
手を差し延べる位置にいさせて
大地に根を張る大森林
この世界の骨髄
肉を支える木の根が
毛細血管のように
隅々まで延びる
それは記憶の触手
幸せは脆く
哀しみは影のように
失うのを恐れて
望まない事を選んだの
愛とは無条件だと
知っていても恐ろしい
幸せの後の哀しみの
あの冷たさが忘れられない
与え続ける愛はあるのに
信じ続ける勇気がなくて
優しくされると胸が痛む
好かれると当惑する
泣かれると悲しくなる
心配されると泣きたくなる
あなたの中に"私"がいることが
泣きたいくらい幸せで
切なさに胸が痛むの
温かい世界の陰にいたい
与え続けることしかできない
受け取るのが怖くて
でも受け取ってくれた君の
"ありがとう"の笑顔が
私に力をくれる
それだけあれば大丈夫
私の物語で
主人公は君なの
*
地下を這う地下世界
巨大な世界の血流
上へ上へと上った水分は
胸の痛みを
能内の忌ま忌ましい記憶の残滓を
洗い流して
涙となって下界へ落ちる
優しい哀しみは
哀愁の香(か)を霧に変える
あなたは今幸せですか?
悲しい事はないですか?
胸が苦しくなった日は
和らげる力にならせて下さい
私が主人公の
物語なんかいらない
ちょっと重要な脇役
そのくらいでいさせて
主人公が困った時に
手を差し延べる位置にいさせて
大地に根を張る大森林
この世界の骨髄
肉を支える木の根が
毛細血管のように
隅々まで延びる
それは記憶の触手
幸せは脆く
哀しみは影のように
失うのを恐れて
望まない事を選んだの
愛とは無条件だと
知っていても恐ろしい
幸せの後の哀しみの
あの冷たさが忘れられない
与え続ける愛はあるのに
信じ続ける勇気がなくて
優しくされると胸が痛む
好かれると当惑する
泣かれると悲しくなる
心配されると泣きたくなる
あなたの中に"私"がいることが
泣きたいくらい幸せで
切なさに胸が痛むの
温かい世界の陰にいたい
与え続けることしかできない
受け取るのが怖くて
でも受け取ってくれた君の
"ありがとう"の笑顔が
私に力をくれる
それだけあれば大丈夫
私の物語で
主人公は君なの
*