snow flake〜罪な恋に落ちて〜


「お金の事は気にしなくて平気だよ。あの日は全て琥珀さんからの…プレゼントみたいなもんだから。琥珀さんに会ってく?…椿ももうすぐ来るだろうし」

建物を指し示しニッコリ微笑まれた。

その笑顔にドキッとした。

いろんな意味で…ね(笑)


私の考えなんか全てお見通し。
そう言いたげな笑顔だった。

私が椿に会いたいと思ってる事も、自分からはそれを言い出せない事も、全部分かっての言葉だとも思った。

(恋クンには適わないなぁ…)



正直、1人ではエレベーターに乗る勇気もなくて、恋クンが来てくれて本当に助かった。


「ありがとう!じゃあ、少しだけお邪魔していいかな…?お金はちゃんと払うから」

頷く恋クンの後について私は建物に入った。
< 118 / 152 >

この作品をシェア

pagetop