snow flake〜罪な恋に落ちて〜
「お金の事は気にしなくて平気だよ。あの日は全て琥珀さんからの…プレゼントみたいなもんだから。琥珀さんに会ってく?…椿ももうすぐ来るだろうし」
建物を指し示しニッコリ微笑まれた。
その笑顔にドキッとした。
いろんな意味で…ね(笑)
私の考えなんか全てお見通し。
そう言いたげな笑顔だった。
私が椿に会いたいと思ってる事も、自分からはそれを言い出せない事も、全部分かっての言葉だとも思った。
(恋クンには適わないなぁ…)
正直、1人ではエレベーターに乗る勇気もなくて、恋クンが来てくれて本当に助かった。
「ありがとう!じゃあ、少しだけお邪魔していいかな…?お金はちゃんと払うから」
頷く恋クンの後について私は建物に入った。