snow flake〜罪な恋に落ちて〜


恋クンがスッと手を挙げる。

オーダーの確認に空いてるホストが席に寄ってくる。

「椿にドンペリの黒5本入れて」

大きめに発せられた恋クンの声は流れる音楽に負けないくらいはっきりと響いた。


恋クンの言葉にオーダーを聞いたホストは驚きを隠せない。


無理もない。

だって、ドンペリの黒って1本10万以上だから。

kNightの価格はどうかわからないけど、それくらいなら値段気にせず頼めるだけのお金が私にはあった。


「琥珀さんにも伝えて」恋クンの言葉に頷き、彼は席を離れた。



話を聞いた琥珀さんの顔が驚きに変わる。

私の視線を感じたのか目が合う。


私は満面の笑みを浮かべ、ピースサインを返した。

それを見て琥珀さんは苦笑しなが、席を立った。



椿に伝える為に――――――。




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