snow flake〜罪な恋に落ちて〜
5本のうち、1本はもちろん私用。
久しぶりのドンペリに心が踊る。
残りの4本は…
琥珀さんと恋クンともちろん椿と、それから椿の下のホストクン達で一気飲み。
次々とボトルが空いてく様はジュースでも飲んでるみたいだった。
10分もしないうちに全てのボトルが空になった。
みんなの素晴らしい飲みっぷりに感心してしまうくらい。
モヤモヤがスッキリした。
「ねぇ椿、飲み足りないなら…後5本追加しちゃう?」
半分冗談、半分本気。
そんな私の言葉に椿は本気と取ったらしい。
「姫、そんな無理しちゃダメだよ!」
椿には、私の過去を話してないからそう言うのは無理もない。
必死で私の暴走を止めようとする。
そんな椿に周りに居たホスト達も笑いを隠せない。
1人1人、丁寧にお礼を述べて自分の席に戻っていった。
こんな椿だから、私は好きになったんだと思う。
私の事、ちゃんと考えてくれる。
ボトルが入れば椿の売上になるのに、それを拒むのはホストとしては失格かもしれないけど、人としては最高だと思った。
椿になら、全部話せそう。
過去の黒い記憶全て―――。
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