snow flake〜罪な恋に落ちて〜


5本のうち、1本はもちろん私用。

久しぶりのドンペリに心が踊る。



残りの4本は…


琥珀さんと恋クンともちろん椿と、それから椿の下のホストクン達で一気飲み。


次々とボトルが空いてく様はジュースでも飲んでるみたいだった。


10分もしないうちに全てのボトルが空になった。

みんなの素晴らしい飲みっぷりに感心してしまうくらい。

モヤモヤがスッキリした。


「ねぇ椿、飲み足りないなら…後5本追加しちゃう?」

半分冗談、半分本気。
そんな私の言葉に椿は本気と取ったらしい。

「姫、そんな無理しちゃダメだよ!」


椿には、私の過去を話してないからそう言うのは無理もない。

必死で私の暴走を止めようとする。

そんな椿に周りに居たホスト達も笑いを隠せない。
1人1人、丁寧にお礼を述べて自分の席に戻っていった。




こんな椿だから、私は好きになったんだと思う。

私の事、ちゃんと考えてくれる。
ボトルが入れば椿の売上になるのに、それを拒むのはホストとしては失格かもしれないけど、人としては最高だと思った。



椿になら、全部話せそう。



過去の黒い記憶全て―――。




.
< 126 / 152 >

この作品をシェア

pagetop