snow flake〜罪な恋に落ちて〜

｢…姫、もう戻れないから。俺、絶対離さないからな｣

強い意志の宿った瞳に射抜かれて、まったく動けない。



｢…んッ、ふぅ……クチュッ…ぁ…｣


自然と重なる唇は徐々に深くなった。


力が抜けそうになる膝に必死で力を入れる。

支えるように腰に回された腕に力が入り、更にキスは深くなる。


触れ合った箇所から生まれる甘美な水音に耳を塞ぎたくなる。

頭の芯まで、椿で犯されたみたいに意識を保つのでいっぱいだった。


キスの合間、


｢好き｣


｢愛してる｣


｢姫璃｣



って、大好きな声でそう囁くのは反則だと思った。


｢…つ、ばきッ…ふぁ…も、くるしッ…｣

立っているのもやっとだった。



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