snow flake〜罪な恋に落ちて〜
Ⅶ―過去―――――
連れてこられたのは、お店から10分程の所にある綺麗なマンション。
眠たそうな椿に手を引かれ、私はエレベーターに乗った。
「あの、椿…?ココって…」
目の前では、慣れた手つきでカードキーを使い扉を開ける椿。
「うん、俺ン家。…さ、どうぞ?」
通された椿の部屋は普通じゃなかった。
やけに広いリビング。
大きな窓からは新宿の街並みが一望できる。
革張りの白いソファーセットに大きな液晶テレビ。
ドアもたくさんあって…
若い人が1人で住むような部屋には思えないくらい掃除も行き届いてた。
まるで……
「綺麗なのはハウスキーパー使ってるからだからね〜。姫、なんか勘違いしたでしょ?」
ソファーを勧めながら、椿が笑ってコーヒーを差し出す。
図星だった。
だから、あえてそれには応えず腰をかけた。
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