snow flake〜罪な恋に落ちて〜

―――――ッ!!


何を言われたかすぐには理解できない。


頭を引き寄せられて、また塞がれる。

さっきよりは優しくて、でも、


更に深い口付け。
意識を全部もってかれそう…


(流されちゃ…ダメッ…)

考をフル回転して、やっと気付いた時には遅かった。


服の裾から長いしなやかな指が私を弄ぶようになぞる。


「……んッ、やぁ‥ン、ふぁッ…」


キスの合間に息を吸い込む。

同時に抵抗の声をあげるも“声”としての機能を果たしてはくれなかった。

ただ、樹を喜ばすだけでしかなかった。


(こんなのヤダッ…)

意を決して、

樹の唇を噛む。
そうでもしないと、このまま…


「ッてぇー…お前、何したか分かってんの?今夜は、優しくなんてしてやんねーよ」
< 40 / 152 >

この作品をシェア

pagetop